
この舞台は、ミュージカルという形を借りた「市民による社会への問いかけ」です。
上手さや完成度よりも、「なぜ表現するのか」「誰と、どんな社会をつくりたいのか」を大切にしています。
「ミュージカルのチケットを買ってほしい」と声をかけられて、少し戸惑った方もいるかもしれません。
コモンビートのミュージカルは、プロの劇団による公演でも、完成度だけを競う舞台でもありません。これは、市民一人ひとりが表現を通して自分や社会と出会い直す、参加型の文化活動です。
このページでは、
- コモンビートのミュージカルとは
- なぜキャストがチケットを販売しているのか
- どんな人たちが舞台に立っているのか
- このミュージカルが目指している社会とは何か
を、はじめての方にもわかるようにお伝えします。
コモンビートのミュージカルとは?
― 単なるミュージカル公演じゃない。市民が社会に表現を届ける場なんだ。

コモンビートが主催するミュージカル『A COMMON BEAT』は、100人の市民が、100日間かけて創り上げる日本最大級の市民参加型ミュージカルです。
参加しているのは、俳優やダンサーを目指すプロではなく、学生、社会人、主婦、会社員、教員、エンジニアなど、年齢も職業も価値観も異なる「市民」たち。
ミュージカル経験の有無は問いません。むしろ、ほとんどの人が、「人前で表現するのは初めて」「歌やダンスは苦手」というところからスタートします。
なぜキャストがチケットを販売しているの?
― 表現を「社会に手渡す」ためのプロセス

コモンビートでは、舞台に立つことと社会に届けることを切り離して考えていません。
キャスト自身がチケットを販売するのは、単に集客のためではなく、
- 自分の言葉で、この活動の意味を語ること
- 誰かを劇場に招く責任を引き受けること
- 表現が「内輪の自己満足」で終わらないようにすること
を大切にしているからです。
「観に来てほしい」という声の奥には、この舞台を、あなたと共有したいという想いがあります。
舞台に立っているのは、どんな人たち?
― 違いを消さずに、ともに立つという挑戦

この舞台に立っている100人は、決して同じ価値観や考え方を持った集団ではありません。
- 意見が合わないこと
- 衝突や葛藤が生まれること
- 自分の弱さや違いに向き合うこと
そんなプロセスを経ながら、「違っていても、ともに創る」ことに挑戦してきました。
舞台上にあるのは、完成された正解ではなく、試行錯誤し続ける人間の姿そのものです。
作品が描いているテーマ

『A COMMON BEAT』は、架空の世界を舞台に、「違い」「対立」「分断」「対話」を描く物語です。
国や文化、価値観が違うとき、人はどう向き合えるのか。
答えは一つではありません。
だからこそこの作品は、観る人それぞれに問いを投げかけます。
私たちが目指している社会
― 「個性が響きあう社会」は、観念ではなく体験から生まれる

コモンビートのパーパスは、「表現する楽しみを みんなのものに」。
そして、ビジョンとして掲げているのが、「個性が響きあう社会」です。
誰かと違うことが、否定される理由になるのではなく、新しい関係性や創造のきっかけになる社会。
その社会は、「誰かがつくってくれるもの」ではなく、市民一人ひとりの参加によって育まれるものだと、私たちは考えています。
観劇するという「参加」
― 観ることも、社会づくりの一部

このミュージカルは、舞台上の100人だけで完結するものではありません。
観て、感じて、考えて、誰かと感想を交わすこと。
それもまた、この活動への大切な参加です。
もし少しでも、「自分の中の何かが動いた」と感じたなら、それがこの舞台の一番の目的かもしれません。
― 多様さを引き受け、ともにこの場をつくる
この会場には、本当にさまざまな方が集まっています。
音声ガイドや字幕を使いながら観劇されている方。 小さなお子さんと一緒に、はじめて劇場に足を運んでくださったご家族。
慣れない環境のなかで、お子さんが泣いてしまうこともあるかもしれません。 また、専用端末を使って観劇されている方の姿が、気になることもあるかもしれません。
けれどこのミュージカルは、 静かに完璧に観ることよりも、違いを受け入れながら、ともにこの時間をつくることを大切にしています。
お互いに少しずつ配慮し合い、 「ここにいていい」と感じられる空気を、観客席から一緒につくっていただけたら嬉しいです。
観ること、受け止めること、思いやること。 それらすべてが、このミュージカルへの大切な「参加」です。
最後に

この舞台は、完成されたエンターテインメントである前に、社会に問いを投げる市民の表現です。
ぜひ、「上手かどうか」ではなく、「何が響いたか」という視点で、観ていただけたら嬉しいです。
あなたとこの時間を共有できることを、心から楽しみにしています。
